アブトマット・カラシニコフ

戦士の銃


この日から某左翼系全国紙にて興味深い連載が始まった。
連載タイトルは「カラシニコフ」。
いまだ現役のソ連陸軍技術中将ミハイル・カラシニコフのインタビュー記事である。


冒頭、いきなり「あなたの造った銃が世界中で混乱と悲劇を引き起こしているが
どう思うか?」という、非常にナンセンスで下らない、カラシニコフに対して
ある意味侮辱的な質問を記者はするけど、カラシニコフは「それは管理する側
の問題」と一蹴。


カラシニコフは祖国防衛戦争の時、多くの同志がドイツ軍のフルオート掃射
でぶち殺されるのを見せつけられ、「くそう!!自動小銃いいなー!!!!」
という思いから、単純な構造、機構で確実に射撃が出来る夢のメンテナンス
要らずな自動小銃AK47を開発したのであった。


銃は、撃てばクリーニング、メンテナンスが必要になる。
射撃とメンテナンスはワンセットであるといってもいい。
玩具であるところのモデルガンといえども、火薬を使用して遊んだのちには
分解してクリーニングしなければならない。
実に手間のかかる精密で繊細な道具なのであるのだが、
AK47にはそれが大して必要ではない。
分解して掃除をしたとしても、さほど手間もかからないし、頻度も多くなくても
一向に構わない。そんな扱いでもAK47の作動に問題はあまり生じない。


有名な話では、AK47を地中に一年埋めた後掘り起こして射撃してみたら
撃てたという。

ぐうたらなオイラも一挺欲しい逸品である。
ちなみに部屋にある長モノ玩具銃、自動小銃の類はカラシニコフ系しか持ってない。
ちょっと前に玩具銃イベントで買ったのはイスラエル生まれの亜種ガリル。
さらにちなみに拳銃だといまはシングルアクションアーミー系が一番多い。
これはマカロニウエスタンとシャラシャーシカの影響か。




「銃の魅力って何?」ってたまに聞かれるけど、なんでまたそんな判りきった事を
聞くもんかしらと思う。
銃の魅力はただ一点。「人が殺せる」という事である。
銃は人殺しの道具である。人が殺せればそれで充分。


昔、イベント会場で初対面の理屈っぽい客に銃の性能その他云々の薀蓄をだらだら
聞かされた時、「銃は引き金弾いたら弾が出て、狙ったトコロにちゃんと当たって
撃たれた人間が死ねばそれでいいです。」といった事がある。まあそんなもん。
物覚えが良くないので、細かいスペックや銃の背景はあまり覚えられない。
ホビーとしては中途半端なのかもしれない。というか僕の趣味は大概どれも
中途半端。ぐうたらだから。




そういえばちょっと前、本物のカラシニコフの残骸を見た事がある。
お台場で引き揚げられた北朝鮮工作船が展示された時、同時に回収された
武装も公開されていた。
携行地対空ミサイルやらなんやらあったが、目がいくのはやはりカラシニコフ