オーストラリアアクタースクール


『コマンド−』放送。観てないけど。
半裸のカルフォルニア州知事が自らの筋肉に申し訳程度の迷彩を施し、
品揃えに不審な点が散見される軍払い下げ品店を襲撃して手に入れた
ワルメットアサルトライフルはじめ数々の違法な殺人ウェポンを担ぎ込み、
何故か盛大に大爆発して敵兵舎を跡形もなく吹き飛ばすクレイモア散弾地雷を
殺戮の狼煙にしたのち大暴れする痛快娯楽大作。


本作の見所はなんといってもバーノン・ウェルズがクライマックスでみせる壮絶悲壮なブチ切れ演技。
オーストラリアアクタ−スクールで教え込まれるこの演技は『ナイトライダーアクト』と
呼ばれ、メソッド演技と並びロバート・デ・ニ−ロやアル・パチ−ノなどからも熱い注目を浴びていた。
この演技法を学ばずにハリウッド進出を果たしたメル・ギブソンは、
いまでも役者として激しい劣等感と後悔に苛まれるという。
もしメル・ギブソンがこの『ナイトライダーアクト』を身につけて『リーサルウェポン』に
臨んでいたならば、リッグスの自殺願望の狂犬芝居はより高いクオリティを獲得
していただろうと、当時多くの映画雑誌が口を揃えて評した。


『コマンド−』はバーノン・ウェルズの卓越した演技力を堪能する芸術作品。