「美女で野獣」 殺意の波動とネコ少女

美女で野獣」4巻まで全部読んだ。面白かった。
可愛いネコ顔の毒島リリカの戦闘態勢に入った時の顔がやはり最高にイカしている。
おとぼけた顔が一瞬後には殺気まみれの表情に。この殺気が実に冴えてて良い。
4巻で主人公茜と魅せる、「殺し屋イチ」的なロマンティックかつ壮絶な殴り合い
はまさにメルヘンファンタジー格闘。
拳で絡み合う官能レズビアンファイト、激しくも愛らしく、鬼気迫りながらも
愛に溢れるコマの連続。素晴らしい。


「格闘漫画」というジャンルでの内容の評価はどんなものかはよく解らんが、
他の格闘漫画よりも断然ひきつける「華」があった。



というか、オイラは「格闘漫画」というものをほとんど読まない。




随所に散りばめられる「格闘技」とはまた別の微妙なネタの数々も面白い。
ふと見ればユンファが「ハンテッド」状態で新幹線内大銃撃してるは、
中華格闘娘が修行中の主人公を訪ねて川上り、載ってるボートの名前は
ストリートギャング丸」。挙げ句辿り着いた先にはデニス・ホッパーが。
地獄の黙示録」の、微妙に一般受けしない解り難い部分を挿入する作者、
きっと「地獄の黙示録」が実は「戦争映画ではない」と解っておられるぐらいの
映画好きな方に違いない。



まあとにかく面白かった。



それだけの一日。