『くだらねえ。たかが蕎麦じゃねえか』

押井守監督最新作『立喰師列伝』を観たり。


劇場内にはオイラの他に客の姿無し。



何も知らない客は怒って途中で席を蹴り、
映画ファンは理解に苦しみ煩悶し、
アニメファンは困惑してとりあえず出演声優談議を始め、



押井守信者はスクリーンいっぱいの偽ドキュメンタリーに思わずニヤリ。




そんな感じの映画。


押井信者だけが観れば良い。



虚構で構成されたドキュメンタリ作品は、まさしくリアルをなぞり脚色する二次創作の
愉しみであり、娯楽そのものだと思うけど、この手のジャンルがメジャーなものに
発展するとも思えない。
正直この作品が、東京都内の独立系シアター単館上映ではなく、近所のシネコンで観る事が
出来るとは夢にも思わなかった。



押井監督が試みた新たな映像表現の実験場の様であり、押井監督の交遊録帳の様な映画でもある。
永遠の紅い少女:兵藤まこ様はあいかわらずの美貌。歌とストリップでスクリーンを飾る。
初代ケツネコロッケのお銀:榊原良子姐さんも『監察医:榊原芳子』として劇中に登場、
濡れた熟年女性の艶を声に忍ばせる。


大川:クライムハンター:俊道監督やきうち:鉄と鉛:かずひろ監督などのアクション映画
監督の顔も。




お土産。割り箸10膳、400円。
売店では他にも『オムツをはいた押井犬のぬいぐるみ』という眼を疑うモノも売られていた。